すきかって。

自由気ままに思うままに書くブログ。

恋愛観、結婚観。

 

本を読むといろんなことを考えるきっかけになって、助かります。親や周囲の人間からは学べなかったことも学べますしね。

というわけで、今日も読んだ本について書きます。テーマは「恋愛観、結婚観、あほらしくなる。」です。

 

(※一部ネタバレ注意!)

 

貫井徳郎さん『崩れる 結婚に、まつわる八つの風景』(角川文庫)

  レベル:★★★★☆

崩れる 結婚にまつわる八つの風景 (角川文庫)

崩れる 結婚にまつわる八つの風景 (角川文庫)

 

 

  「ケッコン、怖イヨ…シタクナクナルヨ…イヤ、デモ、一生ヒトリモ怖イヨ…」

 みなさん、結婚願望ある女性ってのは、それなりに多くいらっしゃるかと思います。特に、実家がとても安心する方なんかはそうじゃないですか?(これは私見ですが。)で、そんな皆さんの夢をぶっ壊すような短編が揃ってます。雁首そろえて待ってます。私はなんで買ったんだろうか…と半ば後悔しつつも、面白くて最後まで読んじゃいました。んで、結婚したくないような気分になったけど、やっぱ独り身はいやだなと思いました。

 この手の「結婚なんかよくないぜ話」、最近よく見かけますね。芸能人の不倫騒動が連日テレビで話されるようになってからは、友人との間でもこういった話で盛り上がりました。

 だからこそ、きっと”今”この本は楽しんで読めます、絶対に。また一度でも結婚を真剣に考えてみたことがある方なら、特に興味を持ってスイスイ読み進められるかと思います。ちなみに書店でこの本を手に取ってらしたのは、基本20代の女性、男性、例外おじさまって感じでした。

(※ネタバレ)

 私の特にお気に入りの話は、表題作の「崩れる」ですね。

 結婚後にロクデナシだと明らかとなった旦那と、ロクデナシ予備軍と化した息子と、猛暑。せっせと働いても、報われず、蔑ろにされ、空虚な日々。こんな世界で”妻”とは、”母”とはどうして正常でいられるのか…。

 私はとりあえず毎日洗濯と掃除だけは、家にいるときはしてます。せっせと働きます。これマジで大事。お母さんは召使じゃないんですからね、当然です。

 で、これを読んで悲しくなったんで、ちょっとぐらい夢見ていいよねと、Kodalineの「High Hopes」を聞きました。しんみりしながら、安心できました。おススメです。

 


Kodaline - High Hopes (Acoustic from Paris)

 

②米代恭さん『あげくの果てのカノン』(ビックコミックス、小学館

  レベル:★★★★★

あげくの果てのカノン(1) (ビッグコミックス)

あげくの果てのカノン(1) (ビッグコミックス)

 

 

spi-net.jp

 

  で、恋愛ものを読みたくなって漫画喫茶で、少女漫画の棚をウロウロとしていましたらね、こんないい作品を見つけましたよ!!チョーうれしい!!やっと書籍の形で見つけられた!!!(実は「マンガワン」で先に読んで、その存在も、1話、2話の内容も知ってました。)

 なぜか自宅から電車で1時間圏内には無かった、この1冊。ほんとサイコーに純粋に狂ってていいです。簡潔にこの物語の内容を述べるなら、「SFラブサスペンス」ですかね。

 アオリは、

「ストーカー気質メンヘラ女子の恋の暴発、待望の1集。」

  となっており、超絶内気なメンヘラ主人公・かのん(ここで意図せずホラー的な話)が何故かかわいい!! だって、メンヘラストカーってこの世で一番恐ろしい人種だと思うのに、なぜか健気に見えるこの視点からしてまずおかしい!!のがサイッコーに楽しいです。読んでください。話はそこからだ。

 

(※以下ネタバレあり)

 で、ここでの恋愛観。「正直不倫してしまいたいほど、先輩に恋してる」”かのん”ちゃんに言いたいのは、「結局先輩のどこが好きなの? 顔なの? 結局は顔なの?」ということ。

 しょっぱなから先輩を「大好き好き好き好き好き好き」という呪い並みの勢いで、先輩のスクラップやら盗聴した声で大興奮している彼女。(可愛いけど、ドン引きされるよ。)けれども先輩は人体の「修繕」を繰り返した影響で、日に日に人格や好みが変化してしまっている…。たくさんの違和感を”かのん”ちゃんも感じ取ってはいるのですが、最終的には「先輩かっこいい…♡」で締めくくる。如何なものか…。

 要はかのんちゃんは「憧れていた先輩」と「今の先輩」にズレがあるのがわかっているのに、高校卒業後も、まだ恋をしている…。やっぱり恋愛ってのは他人の介入あってこそだなと思います。だって、これ、”かのん”ちゃんは「恋する自分がかわいくて、変わってしまった先輩をまだ好きなまま、諦めてない感じしかしない」からです。憧れの妄想に浸ったまま、抜けださないでいようと足掻いている。

 恋愛中は、やっぱり友人だとか自分の恋愛に関係のない人に、ちゃんと気持ちを聞いてもらって良し悪しを見てもらう、もしくは整理し続けないと、メンヘラになるのかな…こわ…と思いました。もつべきものは友達ですね…。

 もう一つ学んだのは、顔から好きになる恋愛も案外悪くないのかなということです。だって、人って中身も何かの折に結構変わっちゃうから。それなら老けてもかっこよくなりそうな顔のひとを選ぶ方が、結婚後の苛立ちの要素が減るじゃないですか。そりゃ、性格がマジで悪いのは勘弁ですが。でも、性格が劇的に変わらない人を探すのは難しいと思います。外面よし男もいますしね。あと物語にも登場してましたが、他人のことをぺらぺら話す人、とやかく文句つけて集団になって笑う人は、どの世界でもいやですね。

 ま、結婚相手の選び方は人それぞれでいいってことですね。性格で選べだ、顔で選ぶとかどうかと思うだ、喧しいわ!ってことですね。納得。ま、こんな感じでした。

 

 あ、あと、絵がとってもきれいで温かい感じなのも、いいです。ストーリーと登場人物とのギャップがね。

 今回は音楽は特に聞かなかったですね。物語だけで満腹です。強いて言うなら、さユりの「ミカヅキ」かamazarashiの「スピードと摩擦」とかなら合うかも?


20150825 さユり ミカヅキフラゲ日

www.youtube.com

 なんか私の趣味でしかないかもですが、この2曲ともいいですよ。

 「知らない世界」って雰囲気がでまっくてて〇です!