すきかって。

自由気ままに思うままに書くブログ。

王道のよさ、漫画のよさ。

 

はい、またまたご無沙汰しておりました。

今日は前回の愚痴祭りとは、打って変わって本のレビューをさせていただきたいと思います。

では、今回はこれ!

 

(※一部ネタバレ注意!!)

田畠裕基さん『ブラッククローバー』(ジャンプコミックス集英社

 レベル:★★★★☆ 

 

 「最近のジャンプ面白くないよね?」「あ、わかる!」

 私が小中学生のあたりから 見ていた作品が、次々と消えていく中、聴こえてくるのがこの会話。いやあ、まあ正直その通りだなと私も思っていました。悲しいですけども。

 だって『NARUTO』『BLEACH』っていったら、『one-piece』に並ぶ超大作! そりゃあ、あれだけ続いた懐かし(20代の人々にとって)の物語が終わっちゃうとなれば、皆そうもいいます。どちらも絵柄が美しくて、見る人の目をめちゃくちゃ楽しませてくれましたしね。(個人的にはストーリーは微妙でしたね。絵がすごいから物語もすごく見えるよね的なもんだと思ってました。どれだけ偉いんだ私(笑))

 というわけで、今のジャンプ連載作品は微妙!!!というのが通説のようですが、私は一端ジャンプから距離を取って後、改めてジャンプを読んだところ、これ面白いんじゃね?と思えるものに出会いました。

 

それが、『ブラッククローバー』です!!

 

 物語と小道具の設定の、なんて秀逸なことか! これは明確な将来(ビジョン)を見据えて作られたイカした物語なのではなかろうか…!!とワクワクしてしまったのです。まずは簡単なあらすじを書きますね↓

~あらすじ~

 

 魔法が当然のように存在し、魔力の有無が人々の一生を左右する世界ー。孤児院で育った少年”アスタ”は、15歳という節目に、魔力を高めるための「魔導書(グリモワール)」の授与式に出向く。そこで幼馴染の”ユノ”は伝説の魔導書を手にするが、魔力が微塵もないアスタは手ぶらで帰る羽目に…。落ち込むアスタだったが、帰路にて、魔導書を狙われたユノを救おうと大奮闘! 敵の強力な魔法によって追い詰めらたその瞬間、アスタの目の前に焼け焦げた魔導書が現れて…!? 

 

 

 はい、簡単にざっくりと一話を紹介するとこんな感じです。最後の部分は詳細は省きます。なぜなら読んでほしいから(笑)

 けれども私こんなに推すに至る前、つまり、この物語の一話目を初めて読んだときは「えっ、なにこのジャンプの過去の物語の複合物」と思いました。そう、出会いは最悪でした。

 一話目から明らかにされている設定がね、なんとも「しつこい既視感」でいっぱいでした。主人公と宿命のライバルの設定が”孤児”(=『NARUTO』じゃん。)、主人公の性格と顔と動きが小さい巨人(=『ハイキュー』かな?)、その他の登場人物たちもそこはかとなく「どっかで見たような…」既視感がやばい(=『ハイキュー』、『銀魂』、『僕のヒーローアカデミア』)、エトセトラ。文句の付けどころのオンパレードでした。だから、もうこれ絵がきれいだけど見ないかな~…『僕のヒーローアカデミア』も単行本で買うし、そのほかもあんまりだしな~…と週一でジャンプ買うのも一時やめたんです。

 けれども、駐車券を2時間無料にするためになんとなく立ち寄った本屋で、なんとなく試しに『ブラッククローバー』の1巻買ってみるかなって気持ちになって、なんとなくペラペラと夜中に読んでみたんですよ。

 そしたら、なんだかワクワクしたんですよ!! 懐かしの王道感といい、女の子キャラのつるっとした線なのに弾力を感じる描かれ方だとか、女の子キャラの王道なカワイイ性格だとか(正直に言います。女キャラの、特にノエルの可愛さにやられました。こんなにカワイイと思えた女キャラ初めて。)、あとは女キャラの服のセンスがいいところとか。まあ、私の場合は女キャラが全般的に気にいったんです。はい。

 そう、私が『ブラッククローバー』に好感を抱いたきっかけは「キャラクター」でした。特に女キャラ。とりあえず作者に対して、私は女性に関わる美の感覚は近いものをもっているかもと感じたんです。で、そこから女性キャラの今後の服装と髪型と過去編が気になって買ったんです。

 そしたら、今度は3巻の半ば、4巻の後半、5巻すべてのストーリー展開が面白くなってきたんですよね!! 私好みのキャラクターがわんさか出てきたってのもありますが、それ以上に「魔導書(グリモワール)」とは何なのか、クローバー王国の歴史の全貌とはどのようなのものなのか、魔法史の真相とは?…と次々と突き詰めたくなる謎があふれて、読みたい欲求がグワッと押し寄せてきたんです! この先の展開をいかに非凡にするか、もしくはひねるか、といったところが肝かな。できれば、今の若い世代だとかが読んでいなさそうな小説の一部を改変してでもいいから、ワクワクできる謎の詰め込まれた物語を期待しています。

 今の展開の早さを途中で緩めても大丈夫なくらいになれば、個人的には嬉しいです。煮詰めすぎじゃね!?ぐらいにゆっくりと、「黒の暴牛」の仲間との深い絆の形成編を描いてほしいと思います。っていうか、今の展開の速さで主人公の認められ度が進みすぎると、違和感が凄まじそうだから…。なんか「バイト開始5分後に、突如、印象がガラリと変わった新人」みたいなスピードでの主人公の好感度アゲ展開ばかりだと、納得いかなさがすごすぎるんで…。(正直『NARUTO』もその傾向あったよな…だから苦手だったんだよ…あの漫画…というタイプの人間のいうことですので、あしからず。)

 で、こういった漫画作品そのものの面白さに惹かれたと同時に、全く別の部分に期待しています。それがアニメ化、なによりもゲーム化です。

 というのも、この物語の根本的な設定としてある「魔導書(グリモワール)」。これが現代社会でいうスマホと類似してますよね?(言い過ぎ感がすごい。)ね? みんな自分の持っているスマートフォンって、「魔導書」同様に中身が個々人によって当然異なります。カメラに特化したタイプもあれば、容量が大きいもの、動画再生がスムーズにいくものから、楽曲を超高音質で流せる代物まで多種多様。そういった現実世界との類似性っていうのは、その時代の読者を惹きつける何よりも重要な要因です。だって、読者はあるある!と思って読めるから共感できるし、作者からすればネタが身近にあふれていて困らないから。

 そして、一人一冊の「魔導書」っていう設定は、スマホを使ったAR的なゲームアプリの開発のしやすさも生むし、それ以上に今年の10月発売のVRゲーム機器用ソフトも開発しやすい…!のでは!!と思っているんです。できたら、めっちゃ楽しみ。

 

www.jp.playstation.com

 というわけで、私はブラッククローバーを推します! もっと魔導書の如何について詰めてくれることを願います…。

 

 と長々と面白さの理由を語ったところで、特に気に入った部分をお話ししましょう。

 ①シスコン鼻血先輩の巻

 なんだか、そこはかとなく『銀〇』の主人公を想起させる人物ーそれがシスコン鼻血先輩ならぬゴーシュ・アドレイ君です! 私、彼の容姿大好きです! 眉毛見えないのカワイイ!

 で彼の出自にまつわるお話が出てくるのが、単行本5巻に収録の39話。ここは序盤のギャグから結構気にってます。シスコンここに極まれり。いいですね~、同担拒否をはじめとする過激な思考の持ち主って画面越しに見るの楽しいですよね。画面越しにね。そういうのと同じ感覚でゴーシュ君見れるのが楽しい。あと、ここで登場する敵の魔法がいい「スノウ・フレンズ」ってやつなんですけど、怖かわいい。雪だるまたちが襲い掛かってくるんですけど、全部ゴーシュ君の妹への愛のパワーによって薙ぎ払われちゃってね、かわいそうですけどカワイイんだな。全く別のホラー話として書くのもありな感じの怖かわいさです。見てね(笑)

 

といったところですかね。え、好きなところってそれだけかい!ってツッコミが聴こえそうなんで言っときますと、これ以上のネタバレは控えます。だって読んでほしいから。読んでから自分で好きな部分を発見してください!

では、また!